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ベッド・マットレスのこと
家庭用電動リクライニングベッド対応マットレスの選び方ガイド
公開日:2025.06.15(Sun)
在宅介護で電動リクライニングベッド(背上げ・脚上げ機能付き)を利用する高齢者や要介護者、その介護者の方向けに、「リクライニングマットレス」について詳しく解説します。電動ベッドに普通のマットレスは使えるのか、どんなマットレスを選べばよいのかといった疑問に答え、体に負担が少なく介護もしやすい寝環境づくりのポイントをまとめました。
電動ベッドには専用マットレスが必要?普通のマットレスとの違い
まず気になるのが「電動ベッドに普通のマットレスは使えるの?」という点です。結論から言えば、電動リクライニングベッドには、リクライニングに合わせて曲がる専用マットレスの使用がおすすめです。
一般的なボンネルコイルマットレス(連結コイル)は曲がりにくく、リクライニング動作についていけません。また、厚すぎるマットレスもベッドの動きに合わせてうまく曲がらないため、電動ベッドには向いていません。
サイズにも注意が必要です。介護用電動ベッドの中には、通常のシングルサイズより幅が狭いものもあり、手持ちのマットレスが合わない場合があります。
ポケットコイルマットレスやノンコイル(ウレタンなど)のマットレスであれば比較的曲がりやすく、電動ベッドに適しています。ただし厚すぎないものを選ぶことが大切です。
専用マットレスは電動ベッドの動きに合わせて作られており、セット品ならサイズが合わないという心配がありません。そのため、可能であればベッドフレームと専用マットレスがセットになった製品を購入するのが安心です。
なお、敷布団を電動ベッドに載せることもおすすめできません。リクライニングすると布団がずれてしまうためです。滑り止めシートで多少軽減できますが、大きく背上げ・脚上げをするとズレは避けられません。やむを得ず布団を使う場合も、四隅ゴム付きのベッドパッドや全周ゴムのボックスシーツでずれにくくする工夫が必要です。
ポイント: 電動ベッドには曲がりに対応した専用マットレスを使いましょう。普通のマットレス(特にボンネルコイルや極厚タイプ)は避け、どうしても手持ちを使うなら厚みが薄めで柔軟性の高いものに限るのが無難です。
電動ベッド対応マットレスの仕様と選び方のポイント
電動リクライニングベッドに適したマットレスを選ぶ際に注目したい仕様やポイントを整理します。
厚み
一般に薄め~中厚程度(10~15cm前後)のマットレスが電動ベッドに適しています。薄型であればリクライニング時にスムーズに曲がり、動きに支障をきたしにくいからです。
例えば、パラマウントベッドの電動用ポケットコイルマットレスでは通常の快適さを保ちつつ厚さを薄く(約15cm)設計し、曲がりやすくしています。一方、フランスベッドの電動専用マットレスは快適性を重視し厚さ21cmのモデルもありますが、内部構造を工夫して曲がりに対応しています。
硬さ(反発力)
高齢者や介護が必要な方には、適度に硬めで高反発なマットレスが向いています。反発力が高いと身体が沈み込みすぎず寝返りが打ちやすい上、起き上がる際に跳ね返す力でサポートしてくれます。
逆に柔らかすぎるマットレスは身体が沈んで姿勢が安定せず、寝返りや立ち上がりを妨げるので避けましょう。**「表面は適度に柔らかく内部はしっかり支える」**バランスが重要です。
具体的には、寝心地のため表面に体圧を分散するクッション層を持ちつつ、芯材は高反発ウレタンやしっかりめのコイルで支える構造などが理想です。
素材・構造
コイル入りかウレタンフォームかで選ぶことになります。電動ベッド対応で主に使われるのはポケットコイルマットレスか高反発ウレタンマットレスです。
ポケットコイルは独立コイルで部分的に曲がりやすく体圧分散性にも優れるのがメリット。ウレタンマットレスは軽量で反発力の調整もしやすく、曲がりにも柔軟に対応します。
実際、部分介助が必要な方には「程よい硬さと反発力のあるウレタンマットレス」が最適との専門家アドバイスがあります。ボンネルコイル(連続コイル)は先述の通り不向きなので、コイルの場合はポケットコイル一択と考えてよいでしょう。
また、各メーカーともマットレスのカバー生地には伸縮性の高いニット生地を採用し、特殊なキルティング加工で曲がりやすくしています。これによりリクライニング時にもカバーが引っ張られず、滑らかにマットレスが曲がるよう工夫されています。
サイズ
購入予定のベッドに合うサイズか確認は必須です。特に介護ベッドタイプはシングルでも幅が狭いもの(例:幅83cmや91cmなど規格外サイズ)があるので注意しましょう。
マットレスの長さも、電動ベッドフレームに合わせたショート・ロングサイズがある場合があります。メーカー純正の専用マットレスであればサイズは適合していますが、別買いする場合は幅・長さ・厚さが対応範囲か事前に確認してください。
エッジサポート
電動ベッドでは背上げで上体を起こした際やベッドから立ち上がる際にマットレスの端に腰掛ける動作が増えます。そこでマットレスのふち(エッジ)が沈み込みすぎない工夫も大切です。
例えばウレタンマットレスでも「縁に硬い素材を使ったもの」は端座位(ベッド端に腰掛けた姿勢)の安定に役立つとされています。フランスベッドの電動マットレス「RP-1000W」では立ち下りに便利なエッジサポート機能を備えており、端がへたりにくく支えとなる構造です。
高齢者が安全に立ち座りするには、ベッドの高さと合わせマットレス端の安定感も考慮しましょう。
マットレスの違いが体圧分散・寝返り・起き上がりに与える影響
電動ベッド対応マットレスを選ぶ際、寝心地だけでなく「体圧分散」「寝返りのしやすさ」「起き上がりのサポート」といった機能面への影響も重要です。
体圧分散
高齢者や要介護者にとって長時間同じ姿勢で寝ることによる褥瘡(床ずれ)リスクは無視できません。体圧分散性の高いマットレスは、体の出っ張った部分(肩・腰・お尻・かかと等)に荷重が集中しないよう圧力を分散します。
例えばラテックスマットレスやポケットコイルマットレスには体圧分散性に優れた製品が多いとされ、寝たきりの方にはエアマットレスやジェルマットレスなどより高度に体圧分散するものも検討されます。
電動ベッド用マットレスでも、ウレタン内部に凹凸加工を施したり、点で支える独立コイル構造を採用することで、局所的な圧迫を減らす工夫が見られます。体圧分散性が高い=褥瘡予防につながるため、特に一日の大半をベッドで過ごす方には最重要ポイントになります。
寝返りのしやすさ
人は就寝中に何度も寝返りを打つことで血行を促し、身体への負担を軽減しています。高齢者向けマットレスでは「いかに楽に寝返りが打てるか」が快眠と健康維持の鍵です。
沈み込みすぎる低反発マットレスは寝返りを妨げるため不向きで、高反発で適度に弾力があるマットレスが望ましいです。反発力があると寝返り時に身体を押し返してくれる感覚があり、自発的な寝返りを促してくれます。
実際、高齢者から好評のマットレスでは「沈みすぎず寝返りが打ちやすい」との声もあります。また電動ベッドの機能自体も、背上げ・脚上げで姿勢変換を助けますが、ベッドの「寝返り支援機能(体位変換機能)」が付いた介護ベッドも存在します。しかし基本はマットレスの反発力で寝返りをサポートするのが一般的です。
起き上がりやすさ
電動ベッドは起き上がり動作をサポートしてくれますが、マットレス自体の特性も起き上がりやすさに影響します。反発力の高いマットレスは体を押し戻す力が働くため、上半身を起こす際や立ち上がる際に補助的な役割を果たします。
さらにマットレスの厚みがある程度あった方が、座ったときの膝の角度が楽になり立ち上がりやすいという面もあります。ただし厚みと起き上がりやすさのバランスは難しく、前述のように厚すぎるとベッド可動に支障が出るため、高反発で適度な厚みを持つマットレスが理想です。
実用上は、ベッドフレーム自体で高さ調整できるものも多いので、ベッド+マットレスで座面高がちょうど良い椅子の高さ(膝が直角程度)になるよう調整すると良いでしょう。
まとめると: 電動ベッド対応マットレス選びでは、圧力を分散しつつ身体が沈み込みすぎないものを選ぶことで、寝返りも起き上がりもスムーズになります。高齢者には反発力・弾力が高く、面でなく点で支える構造(独立コイルやプロファイルウレタンなど)で体圧分散するマットレスが適しています。
高齢者・要介護者の動きやすさを支えるマットレス選び
介護用途では、使用者の身体状況に合わせたマットレス選びが重要です。自立度合い別に専門家が推奨する選び方を紹介します。
自力で立ち座り・寝返りができる方
比較的お元気な高齢者の場合は、ベッド上で動きやすく姿勢が安定する適度な硬さのマットレスが良いとされています。このレベルの方であれば「普通のマットレスに近いスプリング式」で問題ないとも言われています。
要は柔らかすぎず適度に反発があるマットレスであれば、従来型のポケットコイルマットレスなどでも対応可能という意味です。ただし前提として電動リクライニングに対応したものであることは必須です。
ポイント: 硬さは「やや硬め」寄りを選び、動きやすさを優先しましょう。
立ち座りに一部介助が必要な方
ある程度自力で動けるが補助も必要という中間レベルの場合、体圧を適度に分散できる硬さが求められます。おすすめは高反発ウレタンマットレスです。
ウレタンフォームなら程よい硬さと弾力があり、背上げして上体を起こした状態でも快適に過ごせます。さらに前述のエッジの強化があるマットレスだと、ベッド端に腰掛ける際の安定感が増し介助しやすくなります。
ポイント: 反発力のあるウレタンや特殊フォーム素材で、端座位の安定も考慮されたものを選ぶと良いでしょう。
寝たきりの方
日中ほぼベッドで過ごす要介護者には、快適性と褥瘡予防、およびお手入れのしやすさが最重要です。この場合、一般マットレスよりもエアマットレス(空気圧で圧力を動的に分散するもの)やジェルマットレスなど、医療・介護用の特殊寝具の出番になることもあります。
電動ベッドに対応したエアマットなども販売されています。また、防水カバーや透湿性シーツなどを用いて、おむつ交換や清拭などの介護がしやすく清潔を保てるよう工夫することも大切です。
ポイント: 床ずれ防止性能が高いマットレスを選び、通気性カバーや防水シーツで衛生管理もしやすくしましょう。
以上のように、利用者の要介護度や筋力に合わせて最適なマットレスは異なります。可能であれば専門の福祉用具相談員や寝具のプロに相談し、デモ機で試すことをおすすめします。また、介護保険レンタルの対象となる特殊寝台付属品(マットレス)もあるので、必要に応じて制度の利用も検討すると良いでしょう。
電動ベッド対応マットレスの構造 ~曲がりに対応する工夫~
リクライニングベッド用マットレスには、背上げ・脚上げ時にスムーズに曲がるための構造上の工夫があります。
三分割構造
一部のマットレス(特に樹脂ファイバー系など)は中材を3つのブロックに分割しているものがあります。例えばエアウィーヴ社のマットレスは中材が3分割されており、ユーザーが組み替えて硬さを調整できるだけでなく、結果的に折り目部分でスムーズに曲がる構造になっています。
三つ折りマットレスのようにヒンジ部分があらかじめあると、電動ベッドの動きに追いやすい利点があります。
スリット加工・プロファイル加工
ウレタンフォームを用いたマットレスでは、表面や内部に溝や切れ込み(スリット)を入れる加工が多用されます。
シーホネンス社の介護用マットレス「FitTex」はマットレス全体にスリットを施し、体圧を分散するとともにベッドの背上げ・膝上げに合わせ柔軟に曲がる構造を実現しています。「スリット加工により身体にぴったりフィットし曲がりにも柔軟」と謳われており、背中や腰への圧迫軽減にも寄与しています。
同様にパラマウントベッドのINTIMEシリーズ用マットレスでも、曲がり部分にスリット加工を入れてリクライニング動作を妨げないようにしています。
低反発ウレタンの不使用
電動ベッドでは動きに追随するため変形回復の遅い低反発素材は避けるのが一般的です。低反発(メモリーフォーム)は一度沈み込むとなかなか元に戻らず、リクライニング時に形状が変わるベッド面との間に隙間ができたり、動きを阻害する恐れがあります。
一方、高反発ウレタンやファイバーマットレス、連続スプリングなどは比較的速やかに形状変化に対応するため、電動用に適しています。例えばサータ社の電動用マットレスではポケットコイルと特殊高反発ウレタン(ムマクウレタン)を組み合わせ、さらに曲がり部分にスリット加工を施す設計が採用されています。
伸縮性カバーとキルト
先述のように、マットレスの表地にも工夫があります。シモンズ社の「5.5モーションフィット」マットレスは伸縮性の高いニット生地と特殊キルティングで曲がりに優れ、リクライニング動作に合わせて滑らかにしなると紹介されています。
また、電動ベッド用マットレスではキルトパターンも曲がりを想定した配置になっているものが多いです。これらによりカバーや詰め物の引っ張りを防ぎ、摩耗も減らす効果があります。
要するに、電動ベッド対応マットレスは内部から外装まで「曲がること」を前提にした構造になっているのです。逆に一般マットレスを流用すると、生地が引っ張られて破れたり、内部コイルが曲がりに耐えられず損傷したり、使用者の身体にもフィットしないといった問題が起こりえます。メーカー各社も「電動ベッド非対応マットレスの使用はおすすめしない」と明言しています。
専門家・メーカーの推奨基準やガイドラインはある?
介護・医療分野では、マットレス選びに関する公的なガイドラインというよりは、褥瘡予防ガイドライン等でマットレスの特性に言及があります。例えば、日本褥瘡学会のガイドラインでは、リスクに応じて高機能マットレス(エアマットレス等)の使用を検討することが推奨されています。しかし、一般家庭の電動ベッドで使うマットレスについての細かな公式基準は特にありません。
その代わりに、ベッドメーカーや寝具メーカーが提案する選び方が事実上のガイドラインとなります。前述したような「利用者の身体状況別のマットレス選択」は、ベッド販売店の提案としてしばしば紹介されています。
また、介護ベッドメーカー(パラマウントベッド等)は、自社カタログでマットレスの体圧分散性能や硬さの目安を示し、ユーザーに適したモデルを選びやすく工夫しています。例えばパラマウントベッドの製品では、反発力や素材の異なる数種類のマットレス(ファイバー系・ウレタン系・ポケットコイル系など)をラインナップし、カタログ上に比較表を載せています。これらを参考に「体圧分散○、寝返り支援◎、通気性△」といった指標で製品を比較検討できます。
また、寝具メーカー(西川など)の公式見解として、電動ベッドには原則専用マットレスを使うべきという案内もあります。西川公式サイトのQ&Aでは「電動ベッドでの使用はおすすめしておりません」と明記されており、理由として「スリットやウレタン形状がリクライニングに合わず、マットレス本来の効果が得られない」「滑り止めが無いためズレる可能性がある」等が挙げられています。これは一つのメーカーの回答ですが、電動ベッド対応でないマットレスを流用することへの注意喚起として参考になるでしょう。
総じて、「普通のマットレスで代用せず、電動ベッド対応品を使うこと」「利用者の状態に合わせて硬さ・素材・付加機能を選ぶこと」が専門家やメーカーの共通したメッセージと言えます。もし迷ったら、信頼できるメーカーの専用マットレスから選ぶのが安全策です。
主なメーカー・ブランドの電動ベッド対応マットレス製品
次に、家庭用の電動リクライニングベッドに対応したマットレスを扱う主なメーカー・ブランドと、その製品特徴をいくつか紹介します。各社でコンセプトや構造が異なるので、比較検討の参考にしてください。
フランスベッド(France Bed)
老舗ベッドメーカーで、介護用電動ベッドも多数展開。「電動リクライニングベッド専用マットレス」としては連続スプリングを使ったRX-STD-EXシリーズや、独自のリクライニング機能内蔵マットレス「ルーパームーブ(RP)」シリーズがあります。
RX-STD-EXは厚さ21cmで高密度連続スプリング®使用、適度な硬さで寝心地と耐久性を両立。RP-1000WやRP-3000といったモデルはマットレス自体に2モーターを内蔵し、フレームと連動させずにマットレス単体で背上げ・脚上げが可能なユニークな製品です。
共通して、ニット生地カバー(防菌防臭・防ダニ加工)、エッジサポート、撥水加工カバーなど介護を意識した仕様になっています。
パラマウントベッド(Paramount Bed)
医療・介護ベッド最大手。家庭向けINTIME(インタイム)シリーズの電動ベッドでも使えるマットレスを豊富にラインナップしています。
例として、「カルムライト」「カルムコア」「カルムアドバンス」(カルムシリーズ)は高反発ウレタン系で軽量・体圧分散タイプ、「グレイクス1000/7000」シリーズはポケットコイルを低層(ロータイプ)化し曲がりやすくしたタイプです。
グレイクス1000はロータイプポケットコイル+スリット加工で曲がりやすく設計され、厚み約15cmでINTIMEベッドの動きにフィットします。同社は医療用マットレスの技術も持つため、介護度に応じてエアマットレス(L-ALファイブなど)まで含め選択できます。
サイト上でスプリングかウレタンかの選び方や、身体の痛み別おすすめなど情報提供も充実しています。
朝日木材加工(Asahi Mokuzai)
ベッドフレームメーカーですが、シモンズなど他社と組んで電動ベッド製品を出しています。例えば朝日木材加工が取り扱うシモンズの電動ベッド「シムレスト」では、マットレス硬さが「少し固め」と「柔らかめ」の2種類用意されています。
シモンズは「ビューティレスト」で有名なポケットコイルブランドですが、電動対応には5.5インチ(約14cm高)のポケットコイル+高伸縮生地を採用したマットレスを提供しています。そのため、朝日木材加工ブランドの電動ベッドを購入する際も、基本はセットのシモンズ製マットレスを選ぶ形になります。
なお朝日木材加工は比較的手頃な電動ベッドフレーム(例:高さ調節可能な後付けヘッドボード付きフレーム等)も展開しており、既存ベッドに電動マットレスを載せるといった利用法も提案しています。
シーリー(Sealy)
世界的マットレスブランドですが、日本国内では電動ベッド「アジャスタブルベッド」シリーズを展開しています。シーリーのマットレスには**「アジャスタブルベース対応」**と記載されたモデルが存在し、既存のシーリーマットレスでも一部は電動リクライニングに対応可能です。
例えばシーリー公式には音声操作対応の電動ベッドと組み合わせる専用マットレスセットが紹介されており、寝心地を損なわず可動式にしたシーリーのマットレスが特徴とされています。
具体的な製品名では、「エバンスⅡ」「エメラルドⅢ」などシーリーの定番マットレスに可動対応仕様を持たせたモデルが人気とされています。シーリーの場合は高級マットレス路線ですが、分厚いピロートップ付きマットレスでも電動可動を損なわない工夫(詰め物配置の工夫やコイル特性)がなされています。
サータ(Serta)
シーリー同様アメリカ発の高級マットレスブランド。日本ではドリームベッドがライセンス製造しており、パラマウントベッドとコラボした「Serta + INTIME」シリーズを発表しています。
これはサータのマットレスとINTIME電動フレームを組み合わせたもので、サータ側は並行配列と交互配列の2種類コイルをエリア別に使い分けたポケットコイルマットレスを開発し、頭脚部はソフト・臀部は適度な硬さと耐久性を確保しています。
さらに難燃シート(ファイヤーブロッカー)内蔵で安全性に配慮し、曲がり部分にはしっかりスリット加工も施されています。ラインナップはソフトタイプ厚さ20.5cmとハードタイプ厚さ20cmの2種。価格帯は高めですが、高級ホテルのような寝心地と介護機能の両立を目指したシリーズです。
シモンズ(Simmons)
前述の通りシモンズも電動ベッド市場に参入しています。シモンズ公式にも「リクライニングベッド」カテゴリがあり、新製品の「シムレスト」は音声認識で操作できる次世代型として話題です。
シモンズの電動ベッド用マットレスは、基本は5.5インチ高さのポケットコイルを使用した厚み約14cm前後のタイプで、曲がりしやすい連続キルトと高伸縮ジャカード生地を採用しています。
また、シモンズには「ニューフィットR」のように厚めでも対応できるモデルもありますが、電動用としては薄型が主流です。販売店の紹介文では「電動ベッドのマットレスとは思えないしっかり体を支える寝心地」とあり、さすがシモンズと言えるクオリティを保ちながら電動対応させています。価格はやはり高めですが、ブランド重視の方には選択肢となるでしょう。
その他国内寝具メーカー
西川(AIRシリーズ)、東京ベッド、日本ベッド、昭和西川など国内メーカーにも電動ベッドと組み合わせて販売されるマットレスがあります。例えば東京ベッドやドリームベッドは介護ベッドメーカーと協業した商品があり、体圧分散ウレタンとポケットコイルのハイブリッドなど各社工夫しています。
西川の[エアー]マットレスはスポーツ選手向けの高反発マットレスとして有名ですが、電動ベッドへの利用は想定されておらず前述の通り非推奨です。一方でパラマウントベッドは西川と共同で介護用マットレスを開発した例もあり(ラクリー®など)、異業種コラボも進んでいます。
以上のように、朝日木材加工、フランスベッド、パラマウントベッド、シーリー、サータ、シモンズなど多様なブランドが家庭用電動ベッド対応マットレスを展開しています。それぞれ価格帯や得意分野が異なりますので、予算や求める機能に応じて選ぶと良いでしょう。
まとめ
電動リクライニングベッドに適したマットレス選びは、単に寝心地だけでなく、利用者の身体状況や介護のしやすさまで考慮する必要があります。
重要なポイントをおさらいすると:
- 専用マットレスの使用:普通のマットレスではなく、電動ベッドの動きに対応した専用マットレスを選びましょう
- 適切な厚みと硬さ:10~15cm程度の厚みで、適度に硬く高反発なものが理想的です
- 利用者に合わせた選択:自立度や要介護度に応じて、最適なマットレスタイプは異なります
- 体圧分散と寝返りサポート:褥瘡予防と動きやすさの両方を考慮した構造を選びましょう
- メーカー選び:信頼できるメーカーの専用品を選ぶことで、サイズ適合や機能面での安心を得られます
電動ベッド用マットレスは、高齢者や要介護者の快適な睡眠と安全な日常生活を支える重要なアイテムです。使用者の状態をよく観察し、必要に応じて専門家に相談しながら、最適な製品を選んでください。
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