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高反発マットレスと低反発マットレスの違い – 自分に合うのはどっち?

公開日:2025.06.15(Sun)

マットレスを選ぶとき、「高反発」と「低反発」という言葉をよく聞きませんか?どちらが自分に合うのか迷ってしまう方も多いでしょう。この記事では、高反発マットレスと低反発マットレスの違いや特徴、それぞれのメリット・デメリット、体型や寝方に合わせた選び方まで、分かりやすく説明します。

高反発と低反発の基本的な違い

反発力と素材の違い

高反発マットレスは、その名前の通り反発力の強いウレタンフォーム素材でできています。硬めの寝心地で体をしっかりと支えてくれるのが特徴です。腰や背中など重い部分が沈み込みすぎないよう、強い弾力性を持っています。

一方、低反発マットレスは反発力が弱い特別なウレタンフォームでできており、体の重さを受けるとゆっくりと沈み込んで体の形にフィットする、柔らかい寝心地になります。

実は「高反発」「低反発」という呼び方に明確な決まりはないのですが、一般的にはウレタン素材の弾力性の違いで分けられています。日本工業規格(JIS)では、反発弾性が15%未満のウレタンフォームを「低反発ウレタンフォーム」、50%以上を「高弾性ウレタンフォーム」と定義しています。

素材についてもう少し詳しく説明すると、低反発マットレスに使われる低反発ウレタンフォームは、もともとNASAが宇宙計画のために開発した衝撃を吸収する素材を寝具に応用したものです。体温や重さで柔らかさが変わる特別な性質を持っています。

体の沈み込み方の違い

低反発マットレスは体の重さを受けるとゆっくりと沈み込み、体のラインに沿って変形して包み込むようにフィットします。そのため、体にかかる圧力を広い範囲に分散することができ、体の一部に負担が集中しにくい構造になっています。

特に横向きで寝るとき、肩や腰の部分が沈んでくれるので、体への圧迫を和らげてくれます。ただし、沈み込みが深い分、寝返りを打つときには一度沈んだ部分から体を起こす必要があり、少し力が必要になります。

高反発マットレスは硬めの反発力で体を押し返すため、体が沈み込みすぎず表面に近い位置で支えられる感覚になります。沈み込みが浅い分、寝返りを打ちやすく、体がはまり込んで動けなくなるようなことが少ないです。

ただし、体へのフィット感という点では低反発に比べて劣り、体の凹凸への対応はやや低くなります。

まとめすると、高反発と低反発の基本的な違いは「反発力の強さ」と「体の沈み込み方」にあります。高反発は硬めで体を支える、低反発は柔らかめで体にフィットすると考えると分かりやすいでしょう。

高反発マットレスのメリット・デメリット

高反発マットレスのメリット

正しい寝姿勢を保ちやすい

高反発マットレスは体が沈み込みすぎないため、背骨の自然なS字カーブを維持しやすくなります。腰や腰まわりが沈み込みすぎて背中が丸く曲がってしまうのを防ぎ、腰への負担を減らしてくれます。

寝返りが打ちやすい

反発力が高いことで体を押し返す力が強く、少ない力で楽に寝返りができます。寝返りは睡眠中の血液の流れを良くしたり、体への負担を分散したりするために重要ですが、高反発マットレスでは寝返り動作がスムーズに行えます。

しっかりとした支え

体重のある部分が極端に沈まないので、薄めの製品でも床に体が当たる感じ(底付き)がしにくく、体をしっかりと支えてくれる感覚があります。体格が大きめ・体重が重めの方でも安心感のある寝心地です。

通気性が良く温度変化に強い

素材の構造上、低反発ウレタンよりも通気性に優れる傾向があります。空気が抜けやすいため蒸れにくく、また低反発のように温度で極端に硬さが変わることもないため、季節による硬さの変化が少ないのもメリットです。

長持ちする

高反発ウレタン素材は一般的に低反発よりもへたりにくく、マットレスの寿命が長い傾向があります。目安として高反発ウレタンマットレスの寿命は約6~7年程度とされ、低反発の3~5年より長持ちします。

高反発マットレスのデメリット

硬さによるフィット感不足

高反発マットレスは低反発に比べると体への密着度が低く、「包み込まれるような柔らかさ」はありません。そのため体へのフィット感や心地よさは劣ると感じる人もいます。

一部分への圧迫

素材が硬すぎる場合、体の圧力を分散する力が不足してしまい、背中やお尻など一点に強い圧力がかかる恐れがあります。極端に硬いマットレスだと、肩や腰に痛みやしびれを感じることもあります。

慣れるまで時間がかかる場合がある

柔らかい寝具に慣れている人が高反発マットレスに替えると、最初は「硬い」「寝心地が合わない」と感じることがあります。数日から数週間で体が慣れることが多いですが、個人差があります。

軽い人には硬すぎることも

体重がそれほどない小柄な人が高反発マットレスを使うと、マットレスが十分沈まずに体が浮いてしまい、寝心地が硬く感じられることがあります。

低反発マットレスのメリット・デメリット

低反発マットレスのメリット

優れた体圧分散性

低反発ウレタンの一番の利点は、体の形に沿って沈み込むことで圧力を広い範囲に分散できることです。点ではなく面で体を支えるため、肩や腰など突出部への圧迫を和らげてくれます。

体を包み込むような寝心地

低反発マットレスに横になると、ふんわりと沈んで体全体が包み込まれるような柔らかな感触を味わえます。フィット感が非常に高く、体の凹凸にぴったり沿うため安心感があります。

寝返りが減って熟睡しやすい

体への圧迫が少ないため、人によっては寝返り回数が減り、途中で目覚めず熟睡できるというメリットもあります。

隣の人への振動が少ない

低反発ウレタンは衝撃を吸収する力が高く、隣で寝ている人の動きや振動が伝わりにくい特性もメリットです。ダブルベッドなどでパートナーと一緒に寝ている場合、相手の寝返りで目が覚めにくくなります。

音が静か

バネを使用しないウレタンマットレス全般の利点ですが、きしみなどの音がしない静かな寝心地です。寝返りの時にもマットレスから音が出ないので、音に敏感な方でも快眠しやすいでしょう。

低反発マットレスのデメリット

寝返りが打ちにくい

最もよく指摘される欠点は、沈み込みが深い分、寝返り動作が妨げられやすいことです。体がマットレスに固定される感覚があり、寝返りや起き上がりに余計な力が必要になります。

体格によっては沈みすぎる

体重が重い人が低反発マットレスを使うと、腰やお尻が沈み込みすぎて背骨の自然なカーブが崩れやすくなります。特に肥満体型の方が柔らかいマットレスに寝ると、腰の部分が沈みすぎて腰痛を悪化させる可能性があります。

長持ちしない

柔らかい低反発ウレタンフォームはへたり(経年劣化)が早い傾向があります。一般的に低反発マットレスの寿命は3~5年程度と短く、高反発(6~7年)より交換サイクルが早くなります。

通気性が悪く蒸れやすい

低反発ウレタンフォームは構造的に空気や水分を通しにくく、寝ているときの汗や体温がこもりやすいです。特に夏場は熱がこもって暑く感じることがあります。また、温度が上がると柔らかくなり、寒いと硬くなる性質があるため、季節によって寝心地が変化しやすい点にも注意が必要です。

動きにくく感じる人も

低反発マットレス上では体が沈み込み固定されるため、寝返り以外のちょっとした体勢の調整もしづらいと感じる人がいます。

腰痛・肩こり持ちにはどちらが適している?

腰痛がある人への影響

寝具の硬さは腰痛の症状に大きく関わります。一般的に腰痛対策には高反発マットレスが基本的におすすめとされています。その理由は、高反発の方が寝返りを打ちやすく腰への負担を軽減しやすいこと、そして背骨の自然なS字カーブを保ちやすいことです。

柔らかすぎる低反発マットレスでは腰が沈み込みすぎて背中が丸まり、正しい寝姿勢を保てなくなるため、睡眠中に腰に余計なストレスがかかりやすくなります。

しかし、腰痛の原因やタイプによっては低反発の方が楽に感じる場合もあります。例えば「反り腰」(腰の反りが強い姿勢)の人では、高反発マットレスだと腰が浮いて痛みを感じることがあります。そうした場合には、適度に沈み込んで腰の反りを抑えてくれる低反発マットレスの方が腰への負担が少ないこともあります。

つまり、万人に高反発が良いとは言えず、自分の腰痛のタイプや感じ方によって適切な硬さは異なります。腰痛が強い方は整形外科医などの専門家に相談し、自分の背骨の状態に合った寝具を選ぶと安心です。

肩こり・首の痛みがある人への影響

肩こりに関しては枕の影響も大きいですが、マットレスの硬さも関係します。特に横向き寝をする人の肩こりはマットレス選びで改善・悪化が左右されます。

横向きに寝るとき、マットレスが硬すぎると肩が十分沈まずに圧迫され、肩や首の筋肉が緊張して朝に凝りを感じやすくなります。そのため横向き寝が多い肩こり持ちの方には低反発マットレス(柔らかい寝面)の方が適していると言われます。

一方、仰向け寝での肩こり・首こりは主に枕の高さや寝姿勢の問題によることが多いです。強いて言えば高反発マットレスの方が首から肩が沈み込みすぎず安定しやすい利点があります。

まとめると、肩や首のコリが気になる人には低反発がマッチする場合も多いですが、寝姿勢次第ということになります。特に横向きで肩が痛む場合は低反発など柔らかいマットレスを検討し、仰向け中心であれば高反発でも問題ないでしょう。

体重・体型・寝姿勢による選び方のポイント

体重・体型による違い

体重が重い人(大柄な人)

体重のある人が柔らかい低反発マットレスを使うと沈み込みすぎてしまい、背骨のバランスが崩れやすくなります。一方、高反発マットレスなら沈み込みを抑えて姿勢を保ちやすいため、大柄な方には高反発タイプがおすすめです。

体重が軽い人(小柄な人)

華奢で体重の軽い方の場合、高反発マットレスだとかえって硬すぎて圧迫を感じる場合があります。体重が軽いとマットレスが十分沈まず、肩やお尻など骨張った部分に負荷が集中しやすいためです。そのため小柄な方には低反発マットレスの方がおすすめです。

筋肉質・痩せ型の人

筋肉や脂肪が少なく骨ばった痩せ型体型の人も、柔らかめのマットレスを選ぶのが良いでしょう。硬いマットレスでは肩甲骨やお尻の骨が直接当たって痛みやすいため、痩せ型の方は低反発寄りの柔らかめから中程度の硬さが適しています。

寝姿勢による違い

仰向け寝

仰向けで寝る場合、マットレスの硬さは硬すぎても柔らかすぎても良くないとされています。したがって仰向け寝中心の方には中程度からやや硬めの高反発マットレスが向いています。高反発なら腰を適度に持ち上げて自然なカーブを維持し、寝返りもしやすいので仰向けでの腰痛予防に効果的です。

横向き寝

横向き寝は肩や腰(骨盤)に体重が集中しやすい姿勢です。横向きの場合は肩と骨盤が適度に沈む柔らかさが重要です。そのため横向き寝が多い人には低反発マットレス(柔らかめ)が適しているでしょう。

うつ伏せ寝

うつ伏せで寝る姿勢は腰が反りやすく、首も捻った状態になるため推奨はされませんが、好む方もいます。この場合、体が沈み込みすぎない硬めのマットレスが推奨されます。したがってうつ伏せ寝派の方には高反発マットレス(硬め)が向いていると言えます。

以上をまとめると、「体重が重い・筋肉質・仰向け/うつ伏せ寝の人は高反発向き」、「体重が軽い・痩せ型・横向き寝の人は低反発向き」という傾向があります。ただし実際には人それぞれ好みや感じ方が異なるため、最終的には自分で試してみて一番心地よい硬さを選ぶことが大切です。

季節や通気性による違いにも注目

マットレス選びでは季節ごとの快適さ通気性も重要なポイントです。高反発と低反発では、素材特性の違いから温度や湿度への対応にも差が現れます。

通気性の違い

一般的に、高反発マットレスの方が通気性に優れる傾向があります。高反発ウレタン素材は内部の気泡構造が開放的で、空気の通り道が多いため湿気や熱がこもりにくいのです。

一方、低反発ウレタンは通気性が悪く蒸れやすいことがしばしば指摘されます。低反発素材自体が密な構造で汗や湿気を溜め込みやすく、体とマットレスの接触面積も大きいため熱が逃げにくいのです。

温度変化への反応

低反発マットレス最大の特徴でもある温度への反応は、季節によって寝心地が変わる要因になります。気温が低い冬場では低反発ウレタンが硬くなり、カチカチに感じてしまうことがあります。逆に真夏の暑い時期にはウレタンが柔らかくなりすぎて沈み込みが大きくなったり、寝汗で蒸れて不快に感じることもあります。

高反発ウレタンにはこうした極端な温度による変化はないため、年間を通じて硬さ・寝心地が安定しているというメリットがあります。

暑がり・寒がりへの向き不向き

真夏の暑い時期に少しでも涼しく眠りたい暑がりな方には高反発マットレスが向いています。通気性が良いため熱がこもりにくく、また体が沈み込みすぎないので生地がまとわりつく感じも少なめです。

逆に寒がりな方は低反発マットレスも選択肢になります。低反発は体に密着する分、保温性が高く、冬場に包まれる暖かさを感じやすいです(ただし極端に寒いと硬くなる点は要注意)。

設置環境や使用シーンによる違い

フローリングや畳に直置きする場合

日本ではベッドを使わずマットレスを床置きで使用するケースもあります。この場合、高反発マットレスが選ばれることが多いです。高反発マットレスには三つ折りタイプや薄めで軽量なタイプもあり、布団感覚で直置きできる製品が豊富です。

直置きの場合は湿気がこもりやすいのでこまめな陰干し・立て掛けが必要ですが、高反発マットレスは比較的軽量で扱いやすく、日中は壁に立て掛けて風を通すのも簡単です。

一方、低反発マットレスは厚みがあって重量もある一枚物が多いため、床に敷きっぱなしにすると湿気を吸ってカビが生えやすくなります。

ベッドフレームで使う場合

ベッドフレーム上で使う場合、高反発・低反発の差よりもフレーム形状と通気性の方が重要です。すのこベッドや通気板付きのフレームを使うことで、湿気の放散が促されマットレスが長持ちします。

可動式ベッド(リクライニングベッド)で使う場合

病院や介護用の電動ベッドのようにマットレスを曲げて使用する場合、ウレタンフォームのマットレスが適しています。コイルスプリングマットレスは曲げると内部構造に負荷がかかるため、リクライニングには不向きです。

特に高反発ウレタンの三つ折りマットレスなどは楽に折り曲げられるので、電動ベッド用マットレスとしてもしばしば採用されています。

国内主要ブランドの代表例

昭和西川「ムアツふとん/ムアツマットレス」

高反発ウレタンフォームを使用した日本製マットレスの草分け的存在です。約50年前に登場して以来、凸凹構造による点で支える高反発マットレスとして広く普及しました。適度な硬さで寝姿勢保持と体圧分散を両立しており、三つ折りで収納・換気が簡単です。

フランスベッド

日本有数の寝具メーカーで、コイルスプリングマットレスが有名ですが、ウレタンフォームを使ったラインナップも豊富です。低反発フォームタイプと高反発フォームタイプの両方を扱っており、医療・介護分野の知見を取り入れた快適性・体圧分散性の高いマットレス作りに定評があります。

サータ・シーリー・シモンズ

これらは世界的に有名なベッドマットレスブランドで、日本でも人気があります。基本はポケットコイルなどスプリングマットレスですが、上層部に低反発ウレタン(メモリーフォーム)を配したモデルも多数あります。

パラマウントベッド

医療・介護用ベッドで有名なメーカーで、家庭用の電動リクライニングベッドも展開しています。体圧分散に優れた高反発ウレタンマットレスを多数開発しており、長期間寝ていても体に負担が少ない製品が揃います。

まとめ

高反発マットレスと低反発マットレスには、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。

高反発マットレスは硬めで体をしっかり支え、寝返りがしやすく通気性も良い反面、フィット感はやや劣ります。体重が重い人、筋肉質な人、仰向けやうつ伏せで寝る人、腰痛がある人に向いています。

低反発マットレスは柔らかくて体にフィットし、圧力分散に優れている反面、寝返りがしにくく蒸れやすいという面があります。体重が軽い人、痩せ型の人、横向きで寝る人、肩こりがある人に向いています。

最終的には、自分の体型、寝方、悩み、好みに合わせて選ぶことが一番大切です。可能であれば店舗で実際に試し寝をしたり、お試し期間のあるサービスを利用したりして、自分にとって最も快適なマットレスを見つけてください。

本ブログの記事はAIによる作成です。亀屋家具が運営する当ブログでは、ベッドをはじめとした様々なインテリアに関する情報を提供しております。記事内容の正確性と有用性を重視しながら、最新のトレンドや実用的なアドバイスをお届けしています。皆様の快適な住空間づくりのお手伝いができれば幸いです。

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